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あの日から5ヶ月 / コンストルクチオン その11

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先の地震以来、コンストルクチオンシリーズの
こういう写真を載せる事をひかえてきました。
キャラものや、言葉のおもしろさがあるものを選んで掲載してきました。

亡くなられた方々にはご冥福を、被害に遭われた方々には、
心が休まる日がこれから一日でも多いことを祈念するばかりです。

自然という大きな力は一瞬で破壊の限りをやってのけ、
多くの人の命を奪い、大事なものをめちゃくちゃにし、
観光船を民宿にのっけてしまったりしました。
こうした想像もつかないあり得ない超異常事態を目の当たりにし、
体験してしまった人たちがいるなかで、どうしても
今まで扱ってきたような“ゆっくりと朽ちてゆくよさ”などを
取り上げてる場合ではない気がしたのです。
それらを発信するのにも受け取るのにも、
いろんな人々のいろんな事情や、いろんななんとなくが行き交う
”日常”というものが大前提なのです。




このブログの本来の主張、
伝えたいことの核心を書いてしまうと、こうです。

「この世界には
 みつけた瞬間に壊れてしまうものや
 それについて考えをめぐらしたが故に
 消え失せてしまうものが本当にたくさんある」


「それらをできるだけ丁寧にすくいとって
 どうすればそれらについて感じたり考えたり
 発信したり受け取ったりして
(せめて自分が出逢ったものたちだけでも)
 残し、忘れないようにすることができるか
 あるいは消えていく過程での在り方を
 どういうやりかたなら表現できるかを試していく」


それに基づいてナマエが収集し、取り上げようとしているのは
“人々の生活からこぼれ落ちた余剰あるいは隙間”であり、
コンストルクチオンとくくっているシリーズは特にそれの
複合体、むきだしのエッセンスであり、極端な例なのです。

なにげなく置かれた、または必然的な配置の妙
すこしずつ変質していく素材
ゆっくりと移り変わっていく意味作用
普段は見過ごされがちでささいな
みつけたとしても深く考えられないような
あるいは、考えたり言葉にしたりする事が非常に困難

…なものたちが互いに作用しあう様の素晴らしさ。

やっぱりそれらは“普段の生活”ありきで
輝いているんだ、と震災後あらためて感じさせられました。


今回の震災が日本社会にもたらした諸問題はまだまだ山積み、
どころかごちゃごちゃと複雑化していってる感さえありますが、
これ以上、強い揺れがこないよう祈るのと、
非人道的判断がないよう注視するのみです。

それと生きること、自分のすべきこと
このブログの本懐 を忘れず、
普段モードにシフトしなおして、
言いたいことを言ったり、笑わせたりしようと思います。
(しばらくはコンストルクチオンを連投する予定です。)

「この今回のも、味のあるいいものです。(上の写真↑)
ほら、この形、色、線、面、素材感、角度、文字、奥行き、時間経過…ねっ」
 *2010年(震災から15年後)の神戸にて撮影



コンストルクチオン その4
(旧空あります2010年5月の時点ではこういうこと書いてます)